「りんご」高血圧・ガン予防に効果大の“禁断の実” 食材の知識

高血圧・ガン予防に効果大の“禁断の実”

効能

旬

秋～春

バラ科、コーカサス原産。古い時代に中国から「林檎」として伝えられたものは、味がまずく、あまり利用されず、明治初年、アメリカから導入された紅玉、スターキングなどが、一般に普及しました。

ギリシャの伝説には「人を永遠の世界に導き、永遠の生命と幸福を与えてくれる果実」として登場しますし、「アダムとイブ」の「禁断の実」がりんごであることはあまりに有名です。アラビア民謡にも「万病の薬」として登場し、北欧神話にも、神々が「永遠の青春のりんご」を食べて不老長寿を保った、という逸話があります。

イギリスには、「1日1個のりんごは医者を遠ざける」ということわざもあります。実際、リンゴにはビタミン（A・B群・C ）、同化されやすい糖類、酵素、有機酸（リンゴ酸、クエン酸、酒石酸）、種々のミネラルがバランスよく含まれています。

便通をよくし、血中コレステロールを下げる食物繊維のペクチン、腸内の善玉菌を増やすオリゴ糖、活性酸素を除去するポリフェノールなども含まれており、ガンや炎症、アレルギーなど、種々の病気の予防や改善に役立ちます。

「りんごを毎日食べる産地の人々には高血圧がかなり少ない」「りんごの抽出成分により、人間の肝臓ガン細胞の増殖が抑制された」などという疫学調査や研究報告も、こうした成分の効能を裏づけるものです。

また、リンゴ酸には、体内の炎症を癒す作用があるので、気管支炎、肝炎、膀胱炎などの炎症疾患の治癒を早めてくれます。