意外に知られていない「すいか」の知識
アフリカ・カラハリ砂漠原産の、ウリ科の植物。紀元前2000年には、エジプトで栽培し、種子を食用にしていたとされています。
中国人が西のほうから渡来した「瓜(うり)」という意味で名付け、「西瓜」となりました。「大和本草」に「寛永年中( 1624〜43年)に初めて異邦より来る」とあり、わが国への伝来は1640年頃のようすです。
昔から夏の暑気払いと夏ばて防止に食べられていたました。
その他、多くの本草書(食べ物の薬効を書いた書物)に「渇きを止め、暑を消し、酒を解し、能く小水を利す」と紹介されていますので、すいかは排尿を促すことにょり、種々の症状に効くことがわかります。
すいかに含有される、尿を作る成分のシトリン(アミノ酸) やカリウムが、強力な利尿効果を発揮し、むくみ、高血圧、心臓病、腎臓病に奏効するわけです。
すいかは、漢方で言う体を冷やす陰性食品で、解熱作用があるので、発熱性の病気、特に利尿と解熱が必要な膀胱炎によく効きます。その他、すいかにはリコピン、カロチン、ビタミンB1・B2・C などのビタミン、少量のリンゴ酸やアルギニン(アミノ酸)が含まれています。90% 以上は水分ですから、夏場の水分補給には、もってこいの果実です。