意外に知られていない「ぶどう」の知識
ブドウ科、コーカサス原産。ぶどうは紀元前3000年のエジプト時代から栽培されていました。
日本へは12世紀に伝えられ、平安時代には栽培が行われていたと言います。
ぶどうの主成分はぶどう糖と果糖で、特にぶどう糖は医療用に使われ、注射(点滴)されるとすぐエネルギーに変わり、元気が出ます
ぶどうの薬効は「疲労回復」が主です。また、鉄、カリウム、カルシウム、マグネシウム、ヨウ素、ホウ素、臭素などのミネラル、B1・B2・B6・C ・E などのビタミンも多く含まれる、まさに「栄養剤」として面目躍如のフルーツです。
クエン酸、リンゴ酸、酒石酸などの有機酸は胃液の分泌を促し、アペタイザー(食欲増進剤)としても役立ちます。最近発見された、皮に含まれるレスベラトロールは、活性酸素を除去し、心臓病やガンをはじめ、種々の病気の予防に有効であることがわかりました。
イギリスでは、熟した実の汁はマスト(must)と呼ばれ、疲労回復、不眠症、利尿(むくみ)の妙薬として、民間で広く用いられてきました。
オーストリア、北イタリア、ドイツなどの保養地や自然療法病院では、ぶどうの収穫期に4~6週間くらいぶどうだけを食べて過ごす「ぶどう療法」が行われます。
ぶどう療法は、肥満、高血圧、心臓病、痛風、呼吸器病(気管支炎、喘息)、腎臓の病気、貧血などに上早効があると言われています。要するに、高タンパク・高脂肪食をしばらく断ち、生活習慣病を治すという方法なのでしょう。