意外に知られていないぴーまんの知識
南アメリカのアマゾン川流域原産の、ナス科の一年生草本。
15世紀にコロンブスがヨーロッパに伝え、日本には明治初期にアメリカから入ってきました。しかし、当時の人々は、とうがらしは辛いものだという先入観があり「テヤンデェこんなもん、とうがらしと言えるかい」という具合に、拍子抜けしたようなぴーまんの味になじめず、ほとんど普及しませんでした。
とうがらしの仲間には、鷹の爪、やつぶさ、ながみとうがらしなどの辛味型と、ししとうがらし、ぴーまんのような辛味の少ない甘味型があります。
旬は夏で、β-カロチン、ビタミンC 、ビタミンB1、B2も多く含まれ、夏パテ予防に格好の野菜。通常ビタミンCは熱に弱いのですが、ピーマンのビタミンCは熱に強いという特徴があります。
また、毛細血管を強化し、出血を防ぐビタミンPも含まれてレ肌いるので、脳出血をはじめ種々の出血性疾患、潰瘍・傷の予防・治療に有効です。
ぴーまんの濃い緑色を出している葉緑素(クロロフィル)は、血液中のコレステロール低下作用や抗ガン効果があることも知られています。また、比較的多く含まれる食物繊維は、便通をよくし、腸内の老廃物の解毒、排泄を促してくれます。特筆すべきは、ミネラルであるケイ素が多く含まれているので、爪や毛の発育に効果があるという点です。
今日では、一年中出回っているので、サラダにして生で食べたり、油を使って妙めたり、ぴーまんの肉詰めにして食べたりと、大いに利用するとよいでしょう。