意外に知られていない「キウイフルーツ」の知識
中国中南部から南西部原産の、マタタビ科の落葉つる性小木。
「キウイ」と聞くとニュージーランドを思い浮かべますが、原産地は中国。
中国名を「羊桃」と言い、1900年頃ニュージーランド人が中国から種子を持ち帰り、改良を重ねて今のキウイができました。
日本へは、1964(昭和39)年に、「鬼またたび」「シナさるなし」といった名前で輸入されましたが一般的ではありませんでした。果実は茶色の短毛でおおわれていて、ちょうど、ニュージーランドに生息する「キーウイ」という鳥に形が似ているので、親しみを込めて同じ名が付けられたとのことです。
キウイは多汁で、甘味と酸味もほどほどで爽やかな味がします。ビタミンC はキウイ1個(約140g ) に114mgも含まれており、1個食べればビタミンCの1日必要量を十分に満たすほどです。また、食物繊維のペクチンも多く含まれ、お通じをよくし、高脂血症や高血糖(糖尿病)の予防に役立ちます。
また、造血に必要な銅も多く含まれています。
キウイを口に入れる時、舌がチリッとすることがありますが、これはタンパク分解酵素のアクチニジンの作用です。そのため、食後、特に肉食をした後に食べると、胃もたれを防ぐことができます。肉中心の欧米食過剰で起こる種々のガン、痛風、糖尿病、心筋梗塞などで悩んでいる現代人にとって、キウイは格好のデザートです。
またキウイは、いちごやいちじくと同様、果肉に種子を含んでいます。これは、健康に有益な果実ということを示しています。なぜなら、種子の中には、種々の栄養素が含まれているのはもちろん、「生命のエネルギー」が凝縮して蓄えられているからです。