食材の知識 1日半個のタマネギパワー

意外に知られていない食材別の知識

食材イメージ

ヨーロッパでは、たまねぎが心臓によいとされている

肉を減らしてもなかなかHDL比が改善されないという人が一定数います。そういう悩みをもった患者を多くかかえていたアメリカ、タフト大学のグリュウィッチ教授は、意表をつく処方を行って効果をあげました。玉ねぎを患者に処方したのです。

ヨーロッパの民間療法では、昔から玉ねぎは心臓によいとされていて、それを試してみる気になりました。最初はまず、20人の患者に1日1個生の玉ねぎを食べるように指示して結果を待ちました。

生玉ねぎを食べはじめて1ヶ月では変化がなく、2ヶ月経過しても変化はなかったのですが、2ヶ月版を過ぎてから驚くような変化があらわれはじめたのです。

最低で25% 、平均30%もHDLが増加して、大多数の人のHDL値が正常域に届きました。その結果、総コレステロールは下がらなかったけれども、総コレステロールに対するHDLコレステロールの比率が大いに改善されました。これに力を得て、教授は玉ねぎを基本の療法にしてきましたが、70% から75% の人のHDLを増加させると確認できました。

そして、玉ねぎの量は1日1個の必要はなく、半個(50グラム) でいいこともわかりました。1個食べても半個食べても効果は同じだということがわかりました。

タマネギの成分をありとあらゆる方法で調査していますが、現在でも150の化合物を単離しているのですが、まだ何がHDLを増加させるのか不明です。

わかっているのは、熱によって有効成分の効果がそこなわれること。HDLが増加するのは生の玉ねぎを食べた場合であって、加熱調理した玉ねぎを食べてもその効果は得られないのです。生の玉ねぎを食べると強い刺激がりますが、その刺激をもたらす物質が有効成分の1つらしいこともわかっています。同じ生の玉ねぎを食べても、刺激の強い品種ほど効果が高く、刺激のない赤玉ねぎではあまり効果がないこともわかっています。

辛み成分が体を元気にする玉ねぎ

HDLの数が減る原因としてあげられているのは、運動不足、肝臓の障害、腎臓の障害、糖尿病、肥満、喫煙などで、現代人は肉食の比率を高めて総コレステロール量を増やす運動不足によって善玉のHDLコレステロールを減らしています。生玉ねぎは、その不均衡を是正する重要な食品といえるでしょう。

生玉ねぎが入る料理としては、スペインやアメリカ合衆国の南西部でよくつくられるガスパチョ、メキシコのアボカドのサラダ、インドのきゅうりとトマトのサラダなどが代表的です。いずれもレパートリーに加えるといいでしょう。また、豆のサラダやポテト・サラダに加えてもよいのですが、生玉ねぎを料理に使う際に水にさらす人がますが、そうやって有効成分をわざわざとり除いていることになるので、それでは生玉ねぎを食べる意味はあまりありません。

食事の最初に食べる「酢たまねぎ」のたっぷり有効成分がしっかり効く、高血圧、糖尿病、高脂血症、便秘、動脈硬化などなど

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