食材の知識 植物油

意外に知られていない食材別の知識

食材イメージ

植物油は本当に安心できる油か?

フライものは男性に人気のおかずですが、とんかつやフライを食べるとき、植物性の油(リノール酸)で揚げたものなら、コレステロールも低いので脂っこくても大丈夫だと安心している人がほとんどかもしれません。
ペニバナ油やコーン油などの植物油に含まれるリノール酸は、血液中のコレステロールの低下作用を持ち、脳梗塞や心臓病を防ぐと推奨されてきました。バターよりもマーガリンが良いとされ、ドレッシングやマヨネーズで野菜を食べるのが推奨されてきました。
とにかく動物性脂肪は悪玉で、植物性油は善玉だという認識が定着して長い時間が経過しました。
そして、日本人のリノール酸摂取量はこの30年間に3倍も増え、適正量をもオーバーしつつあります。
ところが最近になって、リノール酸のとり過ぎは体に良くないことが方向区されたのです。心筋梗塞を起こした患者を対象に食事指導した場合、リノール酸を多く含む油を食べた人のはうが、α-リノレン酸を食べた人に比べ、心臓死や心疾患の発生率が高かったというデータがあります。同じような結果は、動物を使った実験でも証明されましたた。ある一定の期間、グループごとに、それぞれ違う性質を持つ油を混ぜたエサを与えます。その後人為的に心臓にショックを与えると、リノール酸の油を与えたグループの生存率がもっとも低かったのです。
こういった実験を踏まえ、リノール酸は、一般的に考えられていたよりコレステロール値が下がらない、過剰にとるとがん細胞を成長させる、胆石をつくりやすくする、アレルギーを起こしやすいなど、数々の副作用が報告されるようになりました。
こうなってくると、植物性油はヘルシーだという情報は覆されてしまいます。
まず、何よりもとりすぎないことが肝心ですが、では、どんな油を使えばいいのでしょうか?
リノール酸を含む油に代って注目されはじめたのが、シソ科の「エゴマ」という植物の種から絞りとられるシソ油や、魚介類からとる魚油です。シソ油には、α-リノレン酸(リノール酸がコレステロールの善玉も悪玉も減らしてしまうのに対して、悪玉だけを減らす)という成分が豊富に含まれています。
心筋梗塞の人を対象にした食事指導によれば、α-リノレン酸の多く含まれる油を食べた人は、リノール酸を多く含む油を食した人に比べ、死亡率が極端に少なかったのです。
また、同じく、心臓にショックを与える動物実験では、DHA(魚などに多く含まれる)を含む魚油を混ぜたエサも用意されましたが、結果は同様でした。α-リノレン酸やDHAには、血液をきれいにし、流れをよくするはたらきがあります。
これは、リノール酸についていわれ続けてきた、脳梗塞や心臓病の予防に適している特徴です。ただ、このα-リノレン酸も体にいいはたらきがあるからといって、リノール酸同様、とり過ぎれば、どういった副作用が出てくるのかはわかりません。
リノール酸4に対して、αリノレン酸1ぐらいの割合で食するのが良いというデータもあります。
ひとつのものに片寄るのは危険なのです。なお、シソ油は、スーパーなどで手に入る「第三の油」として注目されています。

DHAやEPAには血液をさらさらにする効果もありますし、第三の油は最近では、ダイエットにも欠かせません。

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